若い世代でも法律婚ではなく、敢えての事実婚を選択する夫婦も増えているんだそう。
今日は、筆者であり専門家の久我山ゆにが、若い世代が事実婚を選ぶことにどんな意味があるのかをリサーチしてきました。
若い世代も事実婚を選ぶ意味、「フェアでいたい」
事実婚が若い世代でも選ばれている意味は、夫婦がフェアでいたいという考えが強くなっているからです。
事実婚といえば、アラフォーより上の世代の、第2の人生的なイメージあったけど、今はそれだけじゃありません。
法律婚との大きな違いは、女性の名前が男性側の姓に変わる事ですよね。
女性だけあらゆる物の姓を変更するという無意味なミッションが発生するワケです。銀行口座からクレジットカード、免許や諸々の登録まで、なかなかの量!
そして、自分の名前に愛着や誇りを持つ女性も多く、結婚により姓が変わる事にネガティブな感情を持つ人も少なくありません。
女性だけに強いられる意味も、今の時代のスタイルには当てはまらない気がしますよね。
そういった理由から、夫婦はフェアでありたい、という意味で事実婚を選択しているようです。
敢えての事実婚は、法律婚に意味がないから
事実婚の夫婦が敢えての未入籍を選択する理由は、法律婚の制度が自分達には無意味だからです。
言われてみれば、確かにどの制度も、昔ながらの「夫がメインで稼いで、妻は家事・育児に少しの収入」という生活スタイルをベースに考えられてる……。
そうなると、ガッツリ稼ぎのある女性には、法律婚の制度は無意味どころか、デメリットにもなってしまいます。
例えば、扶養控除は受けられないし、姓を変えれば仕事の取引先など手続きが増えるばかり……。
意味のない法律婚を選択するより、事実婚で、自分達に意味のある手続きだけ採用したほうが生活がスムーズ、というワケです。
法律婚できないカップルも、同等の意味を持つ事実婚なら可能
事実婚しか選択できなかった夫婦にどんな事情があるかというと、例えば、実家の後継ぎ問題で、お互いに戸籍にこだわる必要がある場合。
他には、親戚に反対されて入籍が難しい、再婚にあたって子供の事情を考慮した上で事実婚に留めた、という場合も。
生命保険や住宅ローン、携帯電話の契約などに関しては、事実婚でもパートナーや家族として対応してもらえるようになってきています。
法律婚と違って、手続きが多かったり複雑だったりしますが、一緒に生活する上で、夫婦じゃないと不都合が生じる事も多いので、事実婚はとても意味のある形だったりします。
事実婚は、目的がない人には無意味な選択
事実婚は、自分達でカスタマイズするようなシステム、というと分かりやすいのかもしれません。
法律婚は婚姻届を提出すれば、夫婦としての制度が丸ごとセットになって自動的に適用されていきます。
それに対して、事実婚は自分達で必要なものをチョイスして手続きしていく形。よく調べていないと、いざ子供が産まれた時、パートナーが亡くなった時に困る事になります。
例えば、子供に関しては、事実婚の場合、母親の戸籍に入る事になり、万が一、母親が亡くなった場合なんかには、認知の手続きをしていなければ父と子は他人という関係になります。
事実婚するには、知識と手間が必要なので、事実婚を検討している人は、自分達にとって事実婚を選ぶ意味をハッキリ持つべきです。
事実婚には、自分や家族、子供を守るという意味もある
事実婚はまだまだ新しい夫婦のカタチなので、認めてもらえない事もあるかもしれません。
「若い人のわがままなやり方」と捉えられるかもしれませんが、実際は逆のパターンも多かったりします。
相手にとって再婚の場合は、相手方の子供の事情を考慮する意味での事実婚かもしれないし、実家の後継ぎ問題の場合は言わずもがなお互いの家の事情を尊重する意味での事実婚。
女性側にそれなりの収入がある場合、夫の遺産は家族に……という考えの人もいるようです。
皆が利用する制度に従わず、新しい形を選択すると厳しい目を向けられがちですが、家族を守るという優しい意味もあるんだと覚えておきましょ。
筆者:久我山ゆに