もっともっとLGBTに対する意識が高まってほしい!
今日は、筆者であり専門家の久我山ゆにが、LGBTカップルのリアルな本音をまとめてみました。
LGBTに関するお悩みや、誰かに聞いてほしい思いは、下の「相談する」から久我山ゆににお話ししてみませんか?
LGBTのカップルって具体的にはどんなカップル?
LGBTカップルといっても、セクシャリティの種類は多様なので、カップルの形もさまざま。
レズビアンやゲイのような、いわゆる同性のカップルもいれば、性の表現が女性的だけど、身体的には男性で、形式的には男女のカップルだったり。
なので、よくやってしまいがちな失言なんですが、LGBTカップルに対して「どっちが男役でどっちが女役なの?」って質問、それダメーー!
気持ちは分かります……。実際に男役を意味する「タチ」、女役を意味する「ネコ」なんて用語がありますもんね。
でも、聞いた側に深い意味がなかったとしても、性的な行為にも関わる事なので他人がズカズカと踏み込む内容じゃありません。
そもそも、カップル=男役や女役のポジションがあるっていう固定観念自体、ナンセンス!
LGBTカップルの事をもっと知りたい、と理解を深めることはステキな事ですが、興味本位で傷つけたり不快にさせたりする事がないように、ちゃんと考えたいですね。
LGBTカップルのメリット、先入観や決めつけがない
LGBTカップルの良いトコロは、先入観や決めつけがないトコロです。
例えば、一般的な男女のカップルだと「男だから奢る」「女は守ってもらう」のような役割が決めつけられがちですよね。
夫婦になると「男は養う」「女は家事をする」と、更に重大な役割を背負うことに……。
しかも、女性のほうが稼ぎが多かったり、男性のほうが家事全般をこなしていると、そのパートナーが自分の役目を果たせていないように見られる事もしばしば。
その点、LGBTカップルは先入観や決めつけがなく、自分達で役割分担を決めて適材適所が成立しやすいワケです。
LGBTカップルのメリット、気持ちを理解できる
LGBTカップルの良いトコロは、相手の気持ちを理解しやすいトコロです。
夫婦喧嘩なんかで度々、「話が通じない!」「喧嘩にならない!」って不満を聞くけど、これって男女で考え方や感じ方が違うのが原因だったりするんです。
「男性は」「女性は」って決めつけは良くないのは重々承知なんだけど、動物的な本能が影響することも多く、男性的な考え方、女性的な考え方が出てきちゃうワケです。
そういう意味では、「男同士だから分かり合える」「女同士だから気付ける」という風に、物事がスムーズに進むと感じる場面は多いと言えそうですね。
LGBTカップルが抱える問題、結婚できない
LGBTカップルの多くが悩んでいるのは、結婚に関する問題じゃないでしょうか。
LGBTでもカップルが付き合うのは自由だし、正式に夫婦じゃなくても一緒に生活したり同じような生活ができると思いがちですよね。
だけど実際は、紙っぺら1枚でも婚姻の威力は絶大! 世の中、夫婦だから認められることや利用できる制度がとてもとても多いんです。
どれくらい制度が追いついているかは下のとおり。
海外では……
【2001年】
オランダが世界で初めて同性婚を承認
【2003年~2010年】
ベルギー、スペイン、カナダ、南アフリカ、ノルウェー、スウェーデン、
ポルトガル、アルゼンチン、アイスランド
【2011年~2015年】
デンマーク、ブラジル、フランス、ウルグアイ、ニュージーランド、イギリス、
スコットランド、ルクセンブルグ、メキシコ、アイルランド、コロンビア、アメリカ全州
【2016年~2020年】
マルタ、フィンランド、ドイツ、オーストラリア、台湾、
オーストリア、エクアドル、コスタリカ
世界ではこんなに同性婚を認めている国があるのに、日本は残念ながら現在も同性婚は認められていないんです。
一部の地域で「パートナーシップ証明」を発行しているものの、法的な拘束力はありません。
遺産の相続権や、生殖医療など、家族として必要な制度がLGBTカップルも同様に利用できるようになってほしいですよね。
LGBTカップルが抱える問題、まだまだ差別がなくならない
LGBTカップルに対する差別や偏見は、残念ながらないとは言えない現状です。
LGBTに対する考え方が大きく変わり始めた時代を生きる若い世代は比較的すんなり受け入れる人が多いようですが、40代以上の世代には抵抗がある事が分かってきました。
これは、日本労働組合総連合会が行った、職場においてのLGBTへの意識調査でのデータです。
つまり、上司や先輩のような立場の人に理解してもらえず、不快な発言や行動にも意見を言いづらい環境である可能性大。
企業の支援制度が少しずつ広まりつつあるので、個人の意識も高めていかなきゃなのです。
筆者:久我山ゆに